0の切れ端

以前の記事でも言ったとおり、
他人が怖くなった原因は未だにわかっていません。
原因がはっきりしているのなら、それについて解決法を探ればいいのですが、
何しろそれが出来ない。
言ってしまえば、完全にお手上げ状態だったわけです。

医者にかかることを勧められました。
けれど、他人が怖い状態の人に、
「身も知らぬ初めての医者に会え」
ということが、如何に酷なことか、なんとなくお察しください…
そんなこんなで、1ヶ月くらいだったか、完全に放置するしかありませんでした。

しかし、面白いことに、何もしない日が続くと
なにかしらしたくなってくるものなんです。
そういえば前に医者に行けって言われてたな…
でも人と会うのは怖いな…
でも、このまま何もしないままでも、絶対にいい方向には向かわないな…
なんとなく、何の根拠もなくそう思いました。
で、勧めてもらった病院に行きました。
（今でもカウンセリングでお世話になっているところです）

そしたら、相手はそれについてのプロですから。
具体的にアドバイスをいただけまして。
「何もしないでゆっくり休みなさい」

正直「？！！」でしたね（苦笑）
「こういう行動をしてみるといい」とか
「こういう風に考えるようにしてみたらいい」とか
そういう自発的に何かしよう、っていう言葉を掛けられると思っていたら。

何もしなくていいって！！
今までと同じじゃんか！！

ところがどっこい。
何もしなくていい、ということを”自分以外の誰か”に認めてもらえる、
ということが大事だったわけです。
自分以外の他者が、何もしないことを認めてくれている。
何もしない日々の、心の隅にあった何もしないことに対する引け目、
それを感じなくてすむようになりました。
それだけで気分は上がるものです。
何もしなくていい、って言われたのだから何もしなくていいや。
たったそれだけでも事態は変わるものです。

しばらくして、カウンセリングに行ったら、
「少しずつでいいから、”自分は何者なのか”を考えてみるといいよ」
いわゆるアイデンティティというやつです。
その当時儂は「アイデンティティ・クライシス」じゃないかと診断されていました。
自分が何者なのかわからない状態。
（まあ、若干今もその状態なのですが…）

特に縛るものがない日常を送っていると、ぼんやりとですが見えてくるものがありました。
「好きなものは何か」「今やりたいことは何か」などなど。
やらなきゃいけないことがないから、必然的にやりたいことをやる。
そうして、自分が何者なのか、を知る手がかりを手に入れる。
そんな毎日でした。

精神的な病気なのだから勿論つらいです。
周りの友人達がやっている当然のことが出来ないのだから、
そんな自分に嫌気がさして、つらいです。
それでも、今だから言えることは、
楽しかったことのほうが多かったってこと。

そうこうしているうちに、友人からメールが来ました。
夏休み明けにある文化祭で模擬店を出すから一緒にやらないか、
そんな内容でした。

4月から1度も学校で顔を合わせていない儂に対してこんなメールをくれたことが
本当に嬉しくてしょうがなかったです。

そこまでまともに参加は出来ないと思う、とかいいながら
結局お手伝いさせてもらうことになり。
それが学校復帰の鍵でした。


その後の大学受験とか浪人中の話は、特筆すべきものがないので省略（笑）
もし書く気が起きたら書きます←



さて、ここまで自分語りの長文を書いて、
つまり何が言いたかったかって言うと。

つらくてつらくてどうしようもないとき。
何をすればいいか、何をしたいのか、何もわからないとき。
何も手に付かないとき。

そういうときは、潔く　「何もしない」で、「じっと待つ」こと。

そうすると、自ずと事態が好転したり、それのきっかけになることがやってきます。

勿論、それが出来ない環境もあると思います。
何もしないのにもリミットがあるときもあると思います。

それでも、ぎりぎりまで、「何もせず、じっと待つ」。

そうすると何かが見えてくる可能性がある。

なんでもがむしゃらにやるのもいいと思いますが、
それは、それが出来るエネルギーがあるとき。
それすらもないときは、休んで待つしかないのです。
それでいいのです。



というわけで、今の儂もお休み期間。
デッドラインは順調に近づいていますが！（笑えない）
でも何も出来ないんだからしょうがないじゃない！
ってことで本業と関係ないことばっかりやっています。

こんな人もいるのだから、少しぐらい休んでもバチは当たりませんよ！